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起業のリスクとは?~創業時に考えた4つのテーマ~


起業のリスクとは?~創業時に考えた4つのテーマ~

「就職しようと思わなかったの?」
「周囲からは反対されなかった?」

起業を決意してから2年が経ち、
僕はよくこんな質問をされるようになった。

もちろん、就職は視野に入れていたし、
就職活動もしていた。企業に勤めなければ、
経験できない仕事があることも重々承知の上だ。

当然、周りからは大反対された。

「新卒はたった一度しかない」
「キャリアが潰れてしまう」
「リスクが大きすぎる」と、、、。

面識のない人からの意見は気にならなかったが、
お世話になってる方々や、親族に就職を
勧められた時は、さすがに心が揺らいだ。

叱ってくれる上司がいない環境、
理不尽を学べない環境は、人を天狗にする。
大きい会社に入って学べることを、
若いうちに学んでほしい。

僕の将来を心配してくれたアドバイスでした。

「学生起業とか意識高いな」
「お前には、絶対無理だよ」
「起業ごっこは辞めなさい」
「そんなビジネスプランじゃ通用しない」

同級生や面識のある人から、
こんな風に馬鹿にされたり、
批判されたことも1度や2度ではない。

でも、僕は人と同じことをしても、
面白くないと思った。そして、自分の決めた道を
変えようとしたことは、一度もなかった。

いま、世の中では「ライフワークバランス」や
「働き方改革」が提唱されて、仕事だけでなく、
プライベートを大切にする風潮も広がっている。

それでも、1日8時間。
人生の2/3を費やすのが「仕事」だ。

この時間を、誇りを持って、心から没頭できる
仕事に費やすのか、それとも、自分に合わない
環境や仕事に悶々とする日々を送り続けるのか。

僕にとって仕事は人生とは切り離せない、
生き方を左右する、大事な決断に思えた。

大学に入って、僕は子ども向けのボランティアや
地域活性化のプロジェクトに、日々熱中していた。

信頼できる仲間と、ワクワクする目標を立て、
達成することに、これ以上ない喜びを感じていた。
進路選択に大きな迷いはなかった。

もはや目標無しでは生きていけない。ある意味で、
「目標依存症」「目標中毒者」なのかもしれない。

大きなビジョンを掲げ、まだ無い事業を生み出し、
世の中に大きく貢献できる仕事……

僕にとって、その最たる存在が起業家だった。
様々な批判や指摘に負けず、起業を実現するため、
私は4つのテーマについて勉強した。

【第1章:起業家のモデルケース】

すこし調べてみると、日本にも僕と
そう変わらない年齢で事業を起こし、
世界にインパクトを与えている
若手起業家たちの存在を知った。

たとえば、1992年生まれの堀江裕介さん。
彼は学生時代に「dely株式会社」を立ち上げた。

起業当初だったdelyはフードデリバリー事業に
目をつけた。今では誰もが馴染みのある事業だ。

しかし、数年前は、全国に展開する
コンビニエンスストアが競合となり、
2015年にサービス廃止まで追い込まれた。

その後、デリバリー事業からレシピ動画サービスへ
事業転換を図り、delyが運営する『クラシル』は、
レシピ動画数で世界一に成長を遂げた。

スキマ時間を使い、面接無しでアルバイトできる
ワークシェアリングアプリ『タイミー』を
開発した、小川嶺さんは1997年生まれ。

僕と同い年だ。高校時代から起業を志して、
4度の事業を起こしては失敗して、試行錯誤の末
現在のサービスを生み出したという。

その結果、株式会社タイミーは名だたる
ベンチャーキャピタルや、エンジェル投資家から、
数十億円希望の資金調達に成功している。

若くして挑戦して、失敗しても、諦めずに何度も
這い上がって成功する。僕はそんな若手起業家に、
人間としての圧倒的な色気や貫禄、魅力を感じた。

堀江裕介さんの話が聞きたくて、気がつけば、
関西で開催された「dely株式会社」の
就職説明会に参加していたこともあるくらいだ。

もちろん株式会社タイミーの小川さんの
トークイベントにも参加させてもらった。

子ども達がプロ野球選手に憧れるように、
僕は日本で活躍する若手起業家に憧れた。いつか
自分もそんな存在を目指すと思うと胸が高なった。

海外に比べると、日本は若手起業家が少ない。
根本的な数も少ないが、途中で事業が
立ち行かなくなり、諦めてしまう人が多いという。

先程も例に挙げた、堀江さんや小川さんも、
起業から数年間何度も廃業し、現在に至っている。

成功モデルとして語られる人も、
数えられない程の失敗を経験している。
反対にいえば、誰よりも失敗して、
それでも最後まで諦めず、
続けられた人だけが成功を掴める。それが真実だ。

それなら、「起業するリスク」とは何なのか?

その正体が知りたかった僕は、
事業にまつわる情報を徹底的に調べることにした。

【第2章:起業・経営の知識】

身近に何人も経営者がいたもののは
会社のつくり方なんて分からない。
正真正銘0からのスタートだった。

「代表取締役とは?会社のつくり方は?」
基本的な知識から1つずつ。積み重ねる。

本を読み、ネットで調べ、税金のルールから
支払い、組織のつくり方、見積書や契約書の
つくり方などを、学ひまくり、実践し続けた。

数学に歴史、化学や物理。
これまでの学校生活における、
決められた学びとは異なる生きた知識。

そうして、1年が経った頃だろうか。

起業やお金、組織運営の知識が身に付くほど、
自然とまわりの声が気にならなくなっていた。

そして、リスクに対する謎は深まるばかりだ。

当時、日本の雇用の流れを調べた。今後、人口と
市場が縮小する日本は、どんな大企業であっても、
「終身雇用」の保証が難しくなることを理解した。
会社の寿命も、益々短くなるだろう。

数年後には個人の時代がやってきて、
社内起業や副業をする人が、どんどん増えてくる。

力なき者に、安定は存在しない。
大きい会社に入れば安心できる、
そんな時代は、終わりを迎えた。

どんな場所や会社でも通用する、
個人の能力が重要視される。高い能力があれば、
所属している会社が潰れても、すぐ転職できる。

何がリスクで、何がリスクでは無いか?
時代の急速な変化で、その意味が再定義された。

【第3章:金銭的なリスク】

お金についても、知らないことばかりだった。

10年前までの「起業」といえば、
多額の銀行融資を受けてスタートさせる、
失敗すれば借金を背負う、
そんなイメージが強かったかもしれない。

しかし、ネット普及と共にIT分野における
事業領域が拡がり、起業のあり方が変化した。

デザイン・システムの開発・プログラミング
動画制作などは、パソコンやカメラがあれば、
小さなリスクで、すぐにどこでも挑戦できる。

ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家を
味方につけた株式による資金調達も普及した。

その場合、事業が失敗しても返済事務は無い。
(もし、会社が上場したり、
 他社に売却できた場合は、
 投資家に莫大なリターンをもたらす。)

「起業」=「金融的リスク」

すでに、そんな単純な公式は成り立たない。
誰もが起業しやすい世の中になりつつある。  

【第4章:キャリアのリスク】

同じくらい何度も指摘されたのが、
「起業=新卒のキャリアが潰れるリスク」です。

確かに卒業してから、すぐに起業してしまえば、
いざと言う時に叱ってくれる上司に出会えない。

社会人としての上下関係やビジネスマナーを
学べる機会は減ってしまうだろう。

会社員として、ステップアップすれば、
昇進という形で成長を感じられるかもしれない。

では、起業はどうだろう?

自分で事業を起こしても、お客様が存在する以上、
信頼を勝ち取るために社会人としての上下関係や
ビジネスマナーは学ばざるを得ない。

さらに、仕事で結果を出さなければ、会社を
存続出来ないという、健全なプレッシャーを
持てている。失敗すれば、全てが自分たちの
責任となるため、一瞬たりとも気は抜けない。

当然ながら、挑戦した数だけ、
失敗の数も増えていくだろう。

だけど、トライ&エラーを繰り返しながら、
全力で駆ける時間は必ず自分を成長させる。

直属の上司がいなくても尊敬する仲間や先輩と
出会い、経営者を始めとした、クライアントに
全力で向き合うことで、刺激を受け続けられる。

独り立ちした自分として、誠意を持って相手と
向き合うことで、助け合える関係性を築きたい。

最悪、起業が失敗して諦めてしまうとしても、
また、0から這い上がっていけば良いだけだ。
全力で挑戦する中で勝ち得たスキルや知識は、
ぼくの血肉となって、これからも残り続ける。

何度も何度も方向転換して、そのたびに
新しいスキルと知識を磨き続ければ良い。

ファッションにもレストランにも全て、
他と異なるものにこそ価値が生まれる。
僕にとって起業は人生最大のリスク回避だった。

知れば知るほど新卒で起業することが、
自分のキャリアを潰すとは、到底思えなかった。

僕にとっての、本当の意味でのリスクは何にも
チャレンジせずに、20代を終えることだった。

合わない環境を選び、納得感を得られないまま、
仕事に熱中できない。何年もそんあ環境で働き
身を置いている自分を想像すると怖さを感じた。

言い訳ばかりを並べて、頑張れない。
何も挑戦しないまま、人生を終える。

それこそが、本当のリスクでは無いだろうか?  

【最後に:諦めずに戦い続ける方法】

「やりたいこと」を見つけるためには、
「できること・理解できる」ことを増やそう。

興味関心を持てたこと、無理なくできること、
嫌いじゃないことに、どんどん挑戦してみる。

誰かに喜んでもらえた時、成長を実感した時、
それが、あなたの「やりたいこと」に変わる。

キャリアに正解はない。だからこそ、まずは、
多くの選択肢が存在することに気付くべきだ。

よく勉強して、よく考えることで他人からの
評価や常識の思い込みから、自分を解放する。
最後は自分の感情に、素直になって決断する。

あらゆる不安と心配は、知らないことが原因。
不安と心配に打ち勝ち、自分地震の気持ちに
正直な人生を生きるためにも、学び続けよう。

少なくとも僕は、徹底的に調べて学んだ、
あの日々が、周囲からの批判や迷いから、
自分の決意を守り抜いてくれたと感じている。

それでも不安が消えない人たちは心の余裕を
保つため、リスクヘッジをするのも悪くない。

ぼくは意外と心配性で、残された大学生活を
「起業準備8割・就職活動2割」で過ごした。

もし事業が軌道に乗らなければ潔く就職する。
数年間の修行して、また起業にリベンジする。

理想主義に偏りすぎず、現状と理想の差分を
正しく認識する。そのバランスをとりながら
計画を立てることで迷わず起業に挑戦できた。

いま、コロナ禍の状況下で、多くの大学生が
就職活動や進路に不安を抱えているとだろう。

「今の学びが将来に繋がるのか分からない。」
「やりたいことが見つからない。」
「でも、刺激のない人生は嫌だ。」

確かに、一歩踏み出しずらい状況だ。でも、
こんな時代だから、未来は全く予測できないのか?

答えは「NO」だ。誰にでも情報が手に入る時代、
誰かに会って話せなくても、自分の手でなにかを
調べたり、社会トレンドを読み解くことができる。

あなたを想って、助言してくれる人達が、
人生の責任を取ってくれるわけではない。
助言は感謝して受け止めながらも自分は
どう生きたいか。素直な気持ちを優先して欲しい。

決めるのは、いつも自分だ。

こんなことを書いている僕も、まだまだ道なかば。
ようやくスタート地点に立ったところだ。

自分との戦い、不安との戦い、常識との戦い、
仲間を集めた責任との戦い、資金繰との戦い。

戦いは、まだまだ続きそうだ。
険しい山を選んだからこそ、
「成果」を手にするまでの道のりは、
遠くて、想像以上に険しいはずだ。

「お前には絶対無理だよ!」
「そんなビジネスプランじゃ通用しない!」

そんな声に、心が揺れることもあるだろう。
それでも僕は、自分の気持ちに正直でありたい。

そして、迷うたびに僕は、自分自身に、
何度も何度も、こう問い続けるのだろう。

リスクのない人生こそが、最大のリスクだろ?