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起業の道のり

起業リスク調査 編|兵庫県神戸三田の広報PR会社 スタジオMOVEDOOR

起業リスク調査 編

「就職しようと思わなかったの?」
「周囲からは反対されなかった?」
  
起業を決意してから2年が経ち、
僕はよくこんな質問をされるようになった。
  
もちろん、就職は視野に入れていたし、就職活動もしていた。企業に勤めなければ、経験できない仕事があることも重々承知の上だ。
  
当然、周りからは大反対された。
  
「新卒はたった一度しかない」
「キャリアが潰れてしまう」
「リスクが大きすぎる」と、、、。
  
面識のない人からの意見は気にならなかったが、お世話になってる方々や、親族に就職を勧められた時は、さすがに心が揺らいだ。
  
叱ってくれる上司がいない環境、理不尽を学べない環境は、人を天狗にする。大きい会社に入って学べることを、若いうちに学んでほしい。
  
僕の将来を心配してくれた、アドバイスでした。
  
「学生起業とか意識高いな」
「お前には、絶対無理だよ」
「起業ごっこは辞めなさい」
「そんなビジネスプランじゃ通用しない」
  
同級生や面識のある人から、こんな風に馬鹿にされたり、批判されたことも1度や2度ではない。
  
でも、僕は人と同じことをしても、面白くないと思った。そして、自分の決めた道を変えようとしたことは、一度もなかった。
  
今、世の中は「ライフワークバランス」や「働き方改革」が提唱され、仕事だけでなく、プライベートを大切にする風潮も広がっている。
  
それでも、1日8時間。
人生の2/3を費やすのが「仕事」だ。
  
この時間を、誇りを持ち、心から没頭できる仕事に費やすのか、それとも、自分に合わない環境や仕事に悶々とする日々を送るのか。
  
僕にとって仕事は、人生とは切り離せない、生き方を左右する、大事な決断に思えた。
  
大学に入ってから、僕は子ども向けのボランティアや地域プロジェクトに、日々熱中していた。
  
信頼できる仲間と、ワクワクする目標を立て、達成することに、これ以上ない喜びを感じていた。進路選択に大きな迷いはなかった。
  
もはや、目標無しでは生きていけない。ある意味「目標依存症」「目標中毒」なのかもしれない。
  
大きなビジョンを掲げて、まだ無い事業を生み出し、世の中に大きく貢献できる仕事……
  
僕にとって、その最たる存在が起業家だった。いろんな批判や指摘にも負けず、起業を実現するため、私は4つのテーマについて勉強した。

【第1章:起業家のモデルケース】

少し調べてみると、日本にも僕とそう変わらない年齢で事業を起こし、世界にインパクトを与えている若手起業家の存在を知った。
  
たとえば、1992年生まれの堀江裕介さん。彼は学生時代に「dely株式会社」を立ち上げた。
  
起業当初のdelyは、フードデリバリー事業に目をつけた。今では、誰もが馴染みのある事業だ。
  
しかし、数年前は、全国に展開されるコンビニエンスストアが競合となり、2015年にサービス廃止まで追い込まれた。
  
その後、デリバリー事業から、レシピ動画サービスへの事業転換を図り、delyが運営する『クラシル』は、レシピ動画数で世界一に成長を遂げた。
  
「スキマ時間を使って、面接無しでアルバイトができる」ワークシェアリングアプリ『タイミー』を開発した、小川嶺さんは1997年生まれ。
  
僕と同い年だ。高校時代から起業を志し、4度の事業を起こしては、失敗して、試行錯誤の末に、現在のサービスを生み出したという。
  
その結果、株式会社タイミーは、名だたるベンチャーキャピタルや、エンジェル投資家から、数億円希望の資金調達に成功している。
  
若くして挑戦して、失敗しても、諦めずに何度も這い上がって成功する。僕はそんな若手起業家に、人間としての色気や貫禄、魅力を感じた。
  
堀江裕介さんの話が聞きたくて、気がつけば、関西で開催された「dely株式会社」の就職説明会に参加していたこともあるくらいだ。(笑)
  
もちろん、株式会社タイミーの小川さんのトークイベントにも参加させてもらった。
  
子どもたちが、プロ野球選手に憧れるように、僕は日本の若手起業家に憧れた。いつか自分もそんな存在を目指すと思うと、胸が高なった。
  
海外に比べると、日本は若手起業家が少ない。根本的な数も少ないが、途中で事業が立ち行かなくなり、諦めてしまう人が多いという。
  
先程も例に挙げた、堀江さんや小川さんも、起業から数年間、何度も廃業し、現在に至っている。
  
成功モデルとして語られる人も、数えられない程の失敗を経験している。反対にいえば、誰よりも失敗して、それでも最後まで諦めず、続けられた人だけが成功を掴める。それが真実だ。
  
それなら、「起業するリスク」とは何なのか?
  
その正体が知りたかった僕は、事業にまつわる情報を徹底的に調べ、勉強することにした。

【第2章:起業・経営の知識】

身近に経営者がいるとはいえ、会社の作り方なんて分からない。正真正銘、0からのスタートだ。
  
「代表取締役とは?」「会社の作り方は?」
基本的な知識から1つずつ。積み重ねる。
  
本を読み、インターネットで調べ、税金のルールから支払い、組織のつくり方、見積書や契約書のつくり方などを、学ひまくり、実践し続けた。
  
数学に歴史、化学や物理。これまでの学校生活における、決められた学びとは異なる生きた知識。
  
そうして、1年が経った頃だろうか。
  
起業やお金、組織運営の知識が身に付くほど、自然と周りの声が気にならなくなっていた。
  
そして、リスクに対する謎は深まるばかりだ。
  
当時、日本の雇用の流れを調べた。今後、人口と市場が縮小する日本では、どんな大企業であっても、「終身雇用」の保証が難しくなることを理解した。会社の寿命も、益々短くなるだろう。
  
数年後には、個人の時代がやってきて、社内起業や副業をする人が、どんどん増えてくる。
 
力なき者に、安定は存在しない。大きい会社に入れば安心できる、そんな時代は終わりを迎えた。
  
どんな場所や会社でも通用する、個人の能力こそが重要視される。高い能力があれば、所属する会社が潰れても、すぐに転職できる。
  
何がリスクで、何がリスクでは無いか?時代の急速な変化により、その意味が再定義されている。

【第3章:金銭的なリスク】

お金についても、知らないことばかりだった。
    
10年前までの「起業」といえば、多額の銀行融資を受けてスタートさせる、失敗すれば借金を背負う、そんなイメージが強かったかもしれない。
  
しかし、インターネットの普及と共に、IT分野の事業領域が拡がり、起業のあり方が変化した。
  
デザイン・動画制作・プログラミング・システム開発などは、パソコンやカメラさえあれば、小さなリスクで、すぐにでも挑戦できる。
  
ベンチャーキャピタルや、エンジェル投資家を味方につけた、株式による資金調達も普及した。
  
その場合、事業が失敗しても、返済事務は無い。(もし、会社が上場したり、他社に売却できた場合は、投資家に莫大なリターンをもたらす。)
  
「起業」=「金融的リスク」
  
もう、そんな単純な公式は成り立たない。誰もが、起業しやすい世の中になりつつある。  

【第4章:キャリアのリスク】

同じくらい何度も指摘されたのが、「起業」=「新卒のキャリアが潰れるリスク」だった。
  
確かに卒業して、すぐに起業してしまえば、いざと言う時に叱ってくれる上司には出会えない。
  
社会人としての上下関係や、ビジネスマナーを学べる機会は減ってしまうだろう。
  
会社員として、ステップアップすれば、昇進という形で自分の成長を感じられるかもしれない。
  
では、起業はどうだろう?
  
自分で事業を起こしても、お客様が存在する以上、信頼を勝ち取るために、社会人としての上下関係や、ビジネスマナーは学ばざるを得ない。
  
さらに、仕事で結果を出さなければ、会社を存続出来ないという、健全なプレッシャーを持てている。失敗すれば、全てが自分たちの責任となるため、一瞬たりとも気は抜けない。
  
当然ながら、挑戦した数だけ、
失敗の数も増えていくだろう。
  
だけど、トライ&エラーを繰り返しながら、全力で駆け抜ける時間は、必ず自分を成長させる。
  
直属の上司がいなくても、尊敬できる仲間や先輩と出会い、経営者を始めとした、クライアントに全力で向き合うことで、刺激を受け続けられる。
  
独り立ちした自分として、誠意を持って、相手と向き合うことで、助け合える関係性を築きたい。
  
最悪、起業で失敗してしまったとしても、また、0から這い上がっていけば良いだけだ。全力で挑戦する中で勝ち得たスキルや知識は、ぼくの血肉として、これからも残り続ける。
  
何度も何度も方向転換して、そのたびに、また新しいスキルと知識を磨き続ければ良い。
   
ファッションもレストランも全て、他と異なるものにこそ価値が生まれる。僕にとって、起業は人生最大のリスク回避だった。
  
知れば知るほど、新卒で起業することが、自分のキャリアを潰すとは、到底思えなかった。
  
僕にとっての、本当のリスクは、何にもチャレンジしないまま、20代を終えることだった。
   
自分に合わない環境を選び、納得感を得られないまま、仕事に熱中できない。何年もその場に身を置いている自分を想像すると、怖さを感じた。
  
言い訳ばかりを並べて、頑張れない。
何も挑戦しないまま、人生を終える。
  
それこそが、本当のリスクでは無いだろうか?  

【最後に:諦めずに戦い続ける方法】

「やりたいこと」を見つけるためには、「できること」「理解できる」ことを増やしていく。
  
気になったこと、無理なくできること、嫌いじゃないことには、どんどん挑戦してみる。
  
誰かに喜んでもらえた時、自分の成長を実感できた時、それが自分の「やりたいこと」に変わる。
  
キャリアに正解なんてない。だからこそ、まずは、多くの選択肢があることに気付くべきだ。
  
よく勉強して、よく考えることで、他人からの評価や常識という思い込みから、自分を解放する。最後は自分の感情に、素直になって決断する。
  
あらゆる不安と心配は、知らないことが原因になっている。不安と心配に打ち勝ち、自分の気持ちに正直な人生を生きるために、学び続けよう。
  
少なくとも僕は、徹底的に調べて学んだ、あの日々が、周囲からの批判や迷いから、自分の決意を守り抜いてくれたと感じている。
  
それでも不安が消えない人は、心の余裕を保つため、リスクヘッジをするのも、悪くない。
  
僕は意外と心配性だったので、残りの大学生活を「起業準備8割・就職活動2割」で過ごした。
  
もし事業が軌道に乗らなければ、潔く就職する。数年間修行すれば、また起業にリベンジする。
  
理想主義に偏りすぎず、現状と理想の差分を正しく認識する。そのバランスを取りながら、計画を立てることで、迷いなく、起業に挑戦できた。
  
いま、コロナ禍の状況下で、多くの大学生が就職活動や進路に不安を抱えていると思う。
  
「今の学びが将来に繋がるのか分からない。」
「やりたいことが見つからない。」
「でも、刺激のない人生は嫌だ。」
  
確かに、一歩踏み出しずらい状況だ。でも、こんな時代だから、未来は全く予測できないのか?
  
答えはNOだ。誰にでも情報が手に入る時代、誰かに会って話せなくても、自分の手で何かを調べたり、社会のトレンドを読み解くことができる。
  
あなたのことを想って助言してくれる人が、人生の責任を取ってくれるわけではない。助言は感謝して受け止めながらも、自分はどう生きたいのか、その素直や気持ちを最優先して欲しい。
  
決めるのは、いつも自分だ。
   
こんなことを書いている僕も、まだまだ道半ば。ようやくスタート地点に立ったところだ。
   
自分との戦い、不安との戦い、常識との戦い、仲間を集めた責任との戦い、資金繰りとの戦い。
  
戦いは、まだまだ続きそうだ。険しい山を選んだからこそ、「成果」を手にするまでの道のりは、遠くて、想像以上に険しいはずだ。
  
「お前には絶対無理だよ!」
「そんなビジネスプランじゃ通用しない!」
  
そんな声に、心が揺れることもあるだろう。それでも僕は、自分の気持ちに正直でありたい。
  
そして、迷うたびに僕は、自分自身に、何度も何度も、こう問い続けるのだろう。
  
リスクのない人生こそが、最大のリスクだろ?